『海街diary』

2006年から小学館の「月刊フラワーズ」で不定期連載中の、吉田秋生作のマンガ作品です。単行本が現在7巻まで発売中。第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(2007年)、マンガ大賞2013などを受賞。

一般的には、是枝裕和監督が映画化して、2015年に公開された同名の映画作品の方が有名かも? 脚本は是枝監督ご自身が担当、登場する4姉妹に、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずを起用、音楽には菅野よう子と豪華な布陣でした。18日に発表になった日本アカデミー賞優秀賞でも多数のカテゴリーで賞を獲得。作品自体も受賞したほか、監督、脚本、音楽、それに4姉妹が全員受賞(主演・助演・新人)というのには驚きました。まぁ、映画は美しい作りでしたけども、原作とはイメージが異なるので、とっかかりになれば&ご参考までに。

なんでこの作品を引っ張り出してきたかというと、4姉妹のうち、いちばん年下の「すずちゃん」が、中学生なんですが、サッカーやっているんですよね。仙台にいた頃は、ジュニアで全国優勝したこともあるという「青葉JFC」でレギュラー。上の3姉妹と一緒に暮らすようになる鎌倉で、地元の「湘南オクトパス」というチームに入ります。ジュニアではけっこう女子がいるらしいのですが、ジュニアユースでは女子は正GKの「みぽりん」と2人だけ。そこでもレギュラーになります。この「みぽりん」、本名は坂下美帆というのですが、下の名前の音と顔の雰囲気から、湯郷のGK福元美穂選手がモデルじゃないかなぁと勝手に思っていたりします。そうこうするうちに進路を決める時期になり、鎌倉には女子サッカー部のある高校がないため、長女のお姉さんは、サッカー王国・静岡の高校のことを調べたりしてくれます。そして「すずちゃん」には、静岡の強豪「掛川学院」から高校に女子サッカー部を新設するにあたってスポーツ特待生の話が舞い込みます。

登場するのはいずれも架空のチーム、学校のようですが、そうしたフィクションが可能になるくらい、こんなふうに自然とマンガに女子がプレーするサッカーの話が入ってくる作品を私は他には知らず。作品の本筋とも、いい関係で描かれています。女子サッカーにはまる前から読んでいた作品なので、ここに書くことが少し不思議な感覚ですし、内容的に誰にでもお勧めできる作品ではないですが、女子サッカーとマンガの幸せな関係の一例として。

nadeshiko mini news

女子サッカーがいつも見えるところに。

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