2年ぶりに代表戦のニュースを集めてみて。

今、3月5日の19時過ぎです。朝から淡々とひたすら作業を続けてきて、早草紀子さんの中国戦後のコラム記事を読んで、ようやく泣くことができました。いろいろな意味の涙だったと思います。

大事なことなので、少し個人的なことを書きます。

なでしこジャパンが2011年以降起こしてきた奇跡の数々から女子サッカーの虜になった私のような人間には、今大会の今の時点での結果は、とてもしんどいものになっています。

私はなでしこの虜になってすぐ、ある一人の選手を応援するようになり、その選手がいる女子サッカーの世界をもっと知りたいと思って、女子サッカーに関する様々なニュースを集めはじめました。

その選手が代表入りしているときは、私の中での「なでしこ」は一つの大きな形をなしていましたが、それが叶わなくなってから、徐々に亀裂が生じはじめ、やがて代表や他チームの情報を追うのさえつらくなり、その選手と所属チーム以外の情報収集を断念しました。

それが、その選手と密接に繋がっていることで自然と思い入れた様々な選手が他チームへ移籍していったり、また観戦した相手チームの選手が様々な大会で活躍したり、あるいは選手が移籍や引退をしてどこのチームも様変わりしていく様子を見たり、何より昨年、その応援している選手が移籍をして、移籍先でも想像外の活躍をしてくれたことで、私にとっての「なでしこ」=女子サッカー界は、以前にはその一人の選手とだけ繋がるものとしてニュースを集めていたときよりも、とても広く深くなりました。

体調や諸般の事情から以前より思うように遠征に行かれなくなった今、私にできることとして、もう一度、女子サッカーに関わっていくために、改めてなでしこのニュース全体を眺めてみようと思い立ちました。

そうして1年半ぶりに、後ろに下がって下がって、大きくなったなでしこを見渡せるような視点から、情報集めを始めました。代表に関しては約2年ぶりでした。

集めてみた代表のニュースは、想像していたより数が多かった。過去に集めていたときより量が多いかは、体調に変化を来しているのでにわかに判断できませんが、ネット内に関するかぎり、採り上げてくれるメディアの数は多くなったと思います。サッカーメディアも増えました。こうした専門のメディアでは、おそらく生き残る記事が多くなる可能性が増え、JFAの記事以外にも試合のことを振り返るとっかかりになってくれるのではと期待します。何よりたいていのメディアで、「なでしこ」や「女子サッカー」といったカテゴリー分け、あるいはタグなどがつけられていて、採り上げてもらえる基礎がいっそう整っている印象です。JFAも様々なアクションで力を入れようとしていることが分かりましたし、これがなでしこジャパンを頂点とした女子サッカー界が、自らの活躍によって世の中に浸透してきた証なのだろうと思いました(もちろん、中心となるリーグのレベルになると、まだまだ観客やメディアを含む周囲の盛り上がりが足りないことは事実です)。

そして、私に起こった大きな変化がありました。今まで、女子サッカー関連の記事を集めるために作っていたブラウザのブックマークは、全て応援しているその選手の名前が入ったフォルダの中に入れていましたが、今回の代表戦中に、それと並べて「代表」や「海外」のフォルダを作りました。

今はまだ、ブックマークを開けようとするたび、その選手の名前入りフォルダと代表のフォルダが異なって並んでいることに、小さな痛みを感じます。でも、それはおそらく私のわがままから来るもので、もはや私の中でのなでしこの世界は、一人の選手だけに関連づけられないほど大きなものになっているのだと、理解しています。おそらく最初から、客観的に見ればそうだったのかもしれませんが、私にはその選手が女子サッカーに関わる全ての起点になっていたのです(その選手がまだ唯一無二の、私的に重要な存在であることは今も全く変わりませんが)。

今回の大会に関しては、私自身のアンテナが錆びていたり、心の許容量が狭くなっていたため、代表のニュースを他のニュースと並行して拾い続けることができず、事前の合宿中にも何度も挫折しました。大会本番でようやく、いちばん情報量の多い代表戦のニュースに対応するモチベーションにまで持ってくることができましたが、ちゃんとエンジンがかかるのが遅すぎました。その点は、私なりの偏ったアプローチ方法とは言え、存分にこの大会を味わうことができず、残念です。

体調が許すかぎり、まずは残り2試合、女子サッカーを代表して戦ってくれているなでしこジャパンを、私なりにしっかり見守っていきたいと思います。

nadeshiko mini news

女子サッカーがいつも見えるところに。

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